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2008年9月号vol.374

今月のタイムス
MONTHLY SPECIAL

理科・社会のノートの
取り方、作り方&活用法、勉強法 中学生

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定期テストの攻略法とテスト問題
つい先日新学期が始まったと思っていたのにもう夏休みも終わりです。「早いなぁ〜」なんてのんびり構えていると、すぐに1年が経ってしまいます。夏休み前に行われたテストの結果はどうでしたか? 良かった人も悪かった人も1度思い返してほしいのですが、テスト前に必死になって覚えた内容をテストが終わって数日過ぎたら「もう忘れている」という経験はありませんか? もちろん人間ですから、覚えたことを忘れてしまうのは当たり前です。しかし、「忘れないようにする」ための努力や工夫を日頃から実践している人と、テスト前にチョコチョコっと覚えて終わりという人とでは、長い目で見るとその知識量に大きな差が出ることは言うまでもありません。特に暗記科目と言われている理科と社会は、日頃からコツコツ勉強するほうが実力アップに適していると誰もが知っているはずですが、毎日の忙しい生活に追われてどうしても後回しになりがちなのです。
 今月の特集は、そんな毎日忙しい皆さん向けに「1日30分の工夫でできる理科・社会必勝法」として、理科と社会のノートの取り方・作り方、そして活用法を伝授していきます。中学生はもちろん、小学生の皆さんにも役に立つと思いますので、最後まで読んでこの秋から実行してみましょう。
理科・社会のノートの作り方
【ノートは2種類、授業用と復習用】
 皆さんは、理科や社会の授業を受けているとき「板書を写す」作業が中心になっていませんか? 自分のノートを後で見返したとき、板書された内容がそのまま転記されただけのノートでは授業の内容を思い出すことは大変です。また、写したことで満足してしまい「ノートを見返すことなんてしない」という人も少なくないでしょう。
 他の授業もそうですが、理科や社会の授業では特に、「ノートをしっかり取ること」と「授業をしっかり聴くこと」であれば、優先すべきことは、当然「授業をしっかり聴く」ことですね。ノートはあくまでも補助、メインは授業であることを忘れないようにしましょう。ノートは「後で使えてこそ役立つ」もので、その授業内容を思い出し、忘れてしまったことを思い出すための道具なのです。ですから、授業中にノートをとることに懸命になり、肝心な先生の話や授業の内容はほとんど聞いていない、というのは本末転倒だということを覚えておきましょう。
 しかしながら、授業中に「先生の話を聴きながら」「工夫しながら」後で役立つノートを作る、なんて現実には無理な話です。だから、「授業中の板書やポイントを書き留める」ための授業用ノートと、「授業内容を思い出しながらポイントを整理する」ための復習用ノートを用意することをお勧めします。

【授業用ノート】
 授業をしっかり聴くことを優先しながら板書やポイントを書き留めるためには、授業用ノートでカラフルな色づかいを楽しんだりする余裕はありません。完璧なノートを目指すのは復習用ノートにして、授業用ノートでは「とりあえず書き留める」ことを目標にしましょう。ただし、後で見返したときに何がポイントなのか思い出せないようでは意味がありませんから、
・後で見返すことを考えて、先生が言ったダジャレでも書き留める
・重要項目や重要語句は文字を大きくするなどメリハリをつけて
・あまり細かくなりすぎないように

といったことに注意しながら、後で「自分が覚えやすくてわかりやすい」ノートを作るための材料を集める感覚で、箇条書きにして書き留めていきましょう。
 詳しくは5月号の特集P8とP9を参考にしてください。

【復習用ノート】
 詳しくはそれぞれの教科ごとに紹介していきますが、暗記科目である理科・社会で大切なことは授業を受けたその日のうちに復習用ノートを作成することです。授業用ノートを見ながら今日の授業を思い出し、先生が言ったことを頭に浮かべてみます。先生のダジャレなども書いてあれば、そのときのクラスの雰囲気まで明確に思い出せますね。「何が重要だったのか・先生が強調していたことは何か」を思い出しながらまとめていきましょう。毎日やる習慣 をつければ1教科30分程度でまとめられるものです。この程度の時間で済むように心がければ、負担にもならず毎日続けることができますね。

○復習用ノートにはこんな効用が!
 皆さんは掛け算の九九を覚えるときに「何度も繰り返して」口に出したり書いたりして覚えましたね。人間の脳は何度も繰り返すことで記憶が深くなって忘れにくくなるといわれています。
 5月号でも紹介しましたが、ドイツの心理学者エビングハウス氏の実験によると、一時的に覚えた内容は、どんなに完璧に覚えたつもりでも、その後復習しなければ6日後には24%しか残らないそうなのです(左グラフ参照)。これを防ぐためには、学習し覚えたことを忘れる前に繰り返し復習することが有効とされ、忘れる確率が大幅に低くなるとされているのです。
 また、人間の脳には、眠ったときにその日の記憶の中で大切なものとそうでないものを分けて、不必要な記憶は忘れようとする働きがあります。その日のうちに授業の内容を思い出して復習用ノートを作ることによって、この記憶は大切なものだと認識させることができるのです。だから復習用ノートが、大切なのです。
【見やすいノートはどうやって作るか】
 せっかくノートを2種類作るのであれば、その中身にもこだわりましょう。ノートを作るうえで最も大切なのは見やすいことです。ノートを開いた時に、書いた本人でさえ何が書いてあるのかわからないようなノートでは、作る意味がないですからね。では見やすいノートとは? それは、
 余白が充分に取ってあるノート
 復習用ノートを作り始めると次のようなハプニングが予想されます。
・次の日の授業で、前日の内容の追加があって復習用ノートに書き足す必要ができた
・参考書や問題集を使っていたら、授業では触れなかった重要事項を発見した
こんなときには、新しいページに書き込むより自分ですでに作ってあるページに追加して書き込むほうがわかりやすくなりますね。余白を取っておけば、後になって書き込むことが追加されたとしてもあわてることがありません。
 授業用ノートでは、1回の授業で板書される内容が少ない日もあるかもしれません。ほんの数行しか使わなかったとしても、残りの部分は空けておいて次の日は違うページに移りましょう。単元やテーマが変わっているのにページの途中に見出しを書いて書き始めるのは、後で見返したときにわかりにくいと感じる最大の原因です。繰り返しになりますが、ノートを取る理由は「板書を書き写す」だけではなく「後で見返して授業内容を思い出す」ためのもの。「いつ・何を・どのように」勉強したのかを明確に思い出せるように余白を充分とりましょう。もちろんその余白には、先生のダジャレや教えてもらったゴロあわせ、その日の授業内容の感想、コメントなども書きます。絵を描くのが上手な人はイラスト付きで書き留めておくのもよいでしょう。


【受験に役立つ“暗記ノート”】
 受験が近くなると、ポケットに入るサイズの「1問1答式問題集」を使って、いつでもどこでも理科や社会の知識事項の確認を行う受験生をよくみかけます。これを毎日少しずつ「自分で作る」ことを日課にしてしまえば、定期テスト対策にも役立つし、受験のときにも強い味方になってくれるものです。
 中学生はもちろん、中学受験を考えている小学生の皆さんもぜひ試してみてください。
○暗記ノートの作り方
 @大学ノートを用意します。
 A見開きの右ページを使います。右から3分の1くらいのところで「山折り」してください。
 B右ページの3分の2の方には問題を、折って見えなくなっている3分の1のほうには答えを書いていきます。行間をタップリとって、詰めて書かないようにしましょう。
 C使用したページの裏面には、勉強した日付や正答数、間違えた問題などを記入しておき、後でもう一度勉強するときの資料にするとよいでしょう。

 作り方は簡単です。作るときのポイントとしては「1冊のノートで扱うポイントを絞る」ということです。1冊の暗記ノートに地理も歴史も公民も……、というのはいただけません。地理であれば、せめて「日本地理」「世界地理」と2冊に分けるようにして、後で使うときの使いやすさまで考えておくとよいでしょう。
 このノートを「まとめてイッキに作る」ことは、非常に時間がかかって大変です。毎日復習用ノートを作るときに「その日に出てきた重要事項だけを書いておく」ことを習慣にしてしまえば、毎日の作業量は少なくて済むのです。
理科の復習用ノートの作り方&活用法
【第1分野】
 第1分野といっても、物理分野と化学分野に分かれます。授業用ノートであればともかく、定期テストはもちろん受験にも使える復習用ノートにするためには、この物理分野と化学分野を別のノートにすることをお勧めします。電流は物理ノート、化学変化は化学ノートという要領で分野ごとに整理していくことを心がけましょう。
 理科の復習用ノートを作るときには、必ず教科書と資料集を手元に置いておきましょう。1分野では実験結果や実験の注意がポイントになりますから、実験を行ったときの様子を思い出しながらノートにまとめ、その実験の様子を頭の中に整理していきます。実験を行った日の復習用ノートでは、見開きの左側を実験内容にあて、右ページに結果やポイントをまとめるようにします。そのときに、何でもかんでも丸暗記ではなく、「なぜそうなるのか」「なぜそれが必要なのか」という理由をしっかり確認しなければなりません。入試では、この「なぜ」の部分が出題されることが多いのです。
 また、1分野では計算が必要になる場面が多くあります。数学が苦手な人は計算を避けたがるのですが、数学と違って計算のパターンが決まっていますので苦手意識を持たず練習するようにしてください。具体的には、授業で扱った問題があればそれと同じ計算を復習のときにやってみることです。計算ミスがあったときには、その理由をしっかり復習用ノートに書いておきましょう。特に計算ミスが多くなる電流分野を学習するときには、「電流・電圧・抵抗」の関係をしっかり理解することが必要です。具体的にいえば、「V=IR」といった公式をノートに書いておくことはもちろんですが、公式を見なくても自由自在に使いこなせるになるまで練習することを意識してください。問題集やプリントを演習したときには、テスト前に見直せるように間違えた問題の番号も転記しておきましょう。
 1分野を苦手にする中学生は少なくありません。「嫌いだから後回し」ではいつまでたっても苦手意識を振り払うことはできませんね。復習用ノートを作る習慣をつけて、少しずつコツコツと理解をすすめる努力を始めてみましょう。ノート例を参考にしてください。

 
【第2分野】
 第2分野は生物分野と地学分野に分かれます。1分野に比べて2分野は計算問題の比率が少なく、暗記に頼る知識問題が多くなりますから、理科の計算が苦手な皆さんはこの2分野で得点を稼ぐように普段から準備をしておきたいところです。2分野では観察結果をきちんと理解することが大切です。そのためには、1分野以上に「図や表を使って見やすいノートを作る」工夫が必要です。  重要事項をスッキリと頭に入れるためには、復習用ノートを作るときから「文字だけではなく、図を使ってイメージで覚える」ことを心がけてください。植物のつくりや雲の様子など、下手でもいいから自分で絵を描き、丁寧にイメージをつかむことが必要です。例えば太陽の1日の動きで「夏至のとき南中高度は最も高く、冬至のとき南中高度は最も低い」というポイントを覚えるときは、その理由として太陽の年周運動で出てくる図(ノート例参照)をセットでイメージすることができるかどうかが大切なのです。だからこそ、復習用ノートでは左右のページをうまく使いながらその成り立ちも一緒に整理していく必要があるのです。
 2分野で必要なこととして「覚えたことが定着したかチェックする習慣をつけること」が挙げられます。基本的な問題集(教科書ワークでも可)を手元において、その日に学習した内容だけ復習ノートを作る前に解いておくことも有効です。自分で解けなかったところはすでに記憶があやふやになっている証拠ですから、問題集のポイント解説をよく読んでノートに要点を書き出すという方法をとれば、自分の知識はより確実なものになるのです。また、問題集を使うときには答えを直接問題集に書き込むことはやめましょう。後から同じ問題を2度3度と解くことで知識は身につきます。「前回はできなかったところが今回はできた」これが自分の実力になっている証拠です。定期テスト前に初めて点検するのではなく、学習したその日に1度復習してしまうことが暗記科目克服の第1歩なのです。


社会の復習用ノートの作り方&活用法
【地理】
 地理を学習するときに大切なことは「地名だけ覚えるのではなく、地図上で場所を確認する」ことです。復習するときに地図帳を手元に置いておくことはもちろんですが、復習用ノートに「地図を描く」ことを忘れないようにしてください。それは、地理のテストでは、地名をそのまま答えさせる問題よりも、その地名や場所を地図上から選ばせる問題が多いからです。いくら地名や特徴をしっかり覚えても、その場所がわからなければテストでは正解できないのです。
 とはいえ毎回地図を自分で描いていたら、それだけで時間がかかってしまいますね。そこで役に立つのはコピーやパソコンです。例えば九州地方の学習をしているときであれば、九州の地図を教科書や副教材などから、自分のノートに合わせた大きさで何枚もコピーしておくとよいでしょう。自宅にパソコンがあってインターネットが使える環境にある人は、「九州地方 白地図」で検索してみてください。九州地方の白地図をダウンロードできるサイトがいくらでもあります。
 また、グラフや資料などもできるだけ書き込んでおきましょう。グラフや資料の数値をしっかり理解しておくと、受験のときに役立ちます。ノート例の右ページに掲載していますが、九州地方であれば「宮崎→ピーマンやキュウリの促成栽培」「鹿児島→さつまいも」ということを覚えるところまでは教科書にも書いてあります。しかし「宮崎県のピーマンの生産高」「鹿児島県のさつまいもの生産高」に関する数値は、教科書に載っていたとしても、なかなか目に留まるものではありません。教科書に載っていないデータは地図帳を上手に利用して、地域の主要生産物を覚えるときはその生産高までチェックしましょう。
 入試では、こういったデータから場所を特定させる問題が多く出題されます。また、国内の生産高だけではなく「輸入・輸出」まで目が行くようになれば完璧です。



【歴史】
 歴史の勉強で一番大切なことは、「出来事の流れを読む」ということです。簡単に言えば、ただ年号と出来事を暗記するのではなく、「なぜ、どうしてこの出来事が起こったのか」という背景を理解することが大切だということです。
 ノート例を参考にすると、歴史を苦手にする人の多くは「723年 三世一身の法」「743年 墾田永年私財法」と、出来事を1つ1つ暗記しようとします。しかし歴史が得意な人は、その背景まで理解するのです。この場合だとこの背景を考えるには「701年 大宝律令」までさかのぼる必要があるのです。『「口分田制度を作った」→「口分田が不足した」→だから新しい法律を作った』と考えていくことが、歴史を理解するということなのです。
 ですから、歴史の復習用ノートを作るときには、毎日の復習の時から出来事の流れを意識するようにして、1つの時代を学習し終えたらすぐに、その時代の年表を自分で作るようにしましょう。それも年号と出来事をただ書くのではなく、前述のようにその理由(因果関係)をきちんと理解できているか確認しながら作成していくことが大切なのです。歴史が好きな人は、「経済の流れ」「文化の流れ」といったテーマごとに整理してみると、効果がありますから試してみましょう。
 歴史のノートを作るときには、「〜で」とか「〜によって」といった接続詞を使わずにノートをまとめると後で読みやすくなります。教科書の文章をそのまま写すのではなく、できる限り箇条書きにして、出来事と出来事のつながりは、接続詞ではなく「→」で結ぶようにすると、歴史の流れをつかみやすくなります。「文章ではなく語句でまとめる」ことを意識してください。大切なことは自分にとって使いやすいノートを作ることですから、例えば絵を描くのが得意な人は、歴史上の主要人物の似顔絵を描いてポイントをセリフにしてしまうのもよいかもしれませんね。歴史の勉強は「いかに楽しみながらやるか」にかかっています。ノート作りが楽しくなるような工夫を自分で考えることで、復習用ノート作りが三日坊主に終わらなくなるのです。



【公民】
 多くの中学生が3年生で学習する公民では、世の中の仕組み全般について学習します。政治のこと、経済のこと、憲法のこと……。公民が得意な人は、共通して「世の中の出来事に関心がある」ということがいえます。普段からTVや新聞でニュースに触れていると、年金制度や官僚が使う深夜タクシーの接待などに疑問を抱くこともあるでしょう。「ねじれ国会」という言葉を知った人なら、公民で「国会のしくみ」を学習するときに「あっ、あの時のニュースの話だ」と、自分の経験と学習内容が一致するのです。それに対して、まったく世の中の出来事に関心を持たなければ、経済のことを勉強していても「円高って何?」「インフレって何?」と、見ること聞くこと初めてのものばかりになってしまい、用語を理解するだけでも時間がかかってしまうのです。
 公民を中3で学習する理由はここにあります。中学生になりたての頃から少なくとも2年間経過しているわけですから、世の中の出来事やニュースへの関心も高まっているはずなのです。現在中3で公民を苦手にする人は、まわりから「新聞を読むとよい」と言われていませんか?
ニュースへの関心を高めること、そして気になった用語や出来事は自分なりに調べてみること、これらを今日から入試まで続けていけば知識として定着することは多いはずです。中1・中2の皆さんは、今のうちからできる限り世の中のしくみや出来事に関心を持っておくことが、公民の学習をスムーズに進める秘訣だということを知っておきましょう。
 皆さんは最近のニュースといえば何を思い浮かべますか? 社会のしくみは複雑です。たとえば「ガソリンの値段が上がっている」というニュースの「見出し」を口にすることは簡単ですが、中学3年生になれば、その理由や背景まで考えておくことが必要なのです。その背景には、経済のしくみを理解して初めて本当に理解できる部分もあるのです。
 公民のノートを作るときには、「できる限り簡潔にまとめる」ことを意識しましょう。覚えることが多くなりますから、教科書の文章をただ写すのではなく、図や表にまとめるなどしてポイントだけを確実に覚えるためのノートを作りましょう。また、学習した内容に関連するニュースを見聞したときには、その内容を書き留めたり新聞記事を貼り付けたりするとよいでしょう。




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